保険適用の「ウゴービ」処方条件は?取扱病院の一覧や価格・効果まで基本情報をまとめて解説

保険適用の「ウゴービ」処方条件は?取扱病院の一覧や価格・効果まで基本情報をまとめて解説

2024年2月22日から、保険適用の肥満症治療薬「ウゴービ」の発売が始まりました。

ウゴービは臨床試験にて一定の体重減少効果が認められた薬で、医師や専門家からも注目が集まっています。

新薬のウゴービを使ってみたいと思っている方は多いようですが、保険適用で処方を受けるための条件は厳しいのが現状です。

ウゴービの処方条件
ウゴービ保険適用の条件の例
  • 肥満症の診断
  • BMI27以上
  • 肥満に伴う合併症の診断
  • 半年以上の運動療法の実施
  • 半年以上の食事療法の実施

なお、保険適用でウゴービの処方が受けられるのは、基本的に各地域の総合病院や大学病院など大きな医療機関のみです。

多くの個人クリニックでは処方に対応していません。

総合病院にかかるためには、肥満外来や内科などで紹介状を書いてもらう必要があります。

ウゴービは処方条件が厳しいため、多くの方は同じ成分の「リベルサス」や「マンジャロ」を使っているのが現状です。

目次

保険適用の肥満症治療薬「ウゴービ」日本での発売日は2024年2月22日

保険適用の肥満症治療薬「ウゴービ」は、日本を含む6か国で販売されています。

日本はアジア初の導入国で、2024年2月22日に発売が始まりました。

2021.06.04アメリカで発売
2022.01.06ヨーロッパで発売
2023.03.27日本で「製造販売承認」取得
2023.09.04イギリスで発売
2023.11.22日本で「薬価基準」収載
2024.02.22日本で発売開始

「ウゴービ」の体重減少効果と作用機序(痩せる仕組み)

ウゴービを使った減量では、脳の満腹中枢や胃腸の働きに作用することで食欲を抑制し、体重減少を目指します。

「ウゴービ」の体重減少効果と作用機序(痩せる仕組み)

食欲に負けてダイエットを挫折してしまった方でも、ウゴービを使えばつらい我慢をせずに減量できます。

なお、肥満の成人1,961人に、ウゴービの投与を68週間続けた実験では、約15%の体重減少効果(100kgの方でマイナス15kg)が報告されました。

現在も国内外では多くの研究・実験が進められており、痩せる仕組みや安全性などが徐々に明らかになってきています。

▼ウゴービ臨床試験のデータ
STEP1過体重または
肥満の成人
1,961人が対象
68週間で
約15%の
体重減少
STEP22型糖尿病を
有する過体重
または肥満の成人
1,210人が対象
68週間で
約10%の
体重減少
STEP6高血圧、 脂質異常症
もしくは
2型糖尿病を有する
肥満症の成人が対象401人
68週間で
約16%の
体重減少

※68週間は約15か月※ウゴービ皮下注 臨床試験STEP-1

ウゴービの適応は「肥満症」かつ肥満に伴う健康障害が出ていること

ウゴービは誰でも使える薬ではなく、処方にはBMI27以上の「肥満症」かつ、肥満に伴う健康障害が出ているなどの条件があります。

ウゴービの適応とは?

  • 肥満症の診断を受けている
  • 肥満に伴う健康障害が出ている
  • 運動療法を半年以上受けている
  • 食事療法を半年以上受けている

肥満症は、肥満(BMI25以上)に伴って合併症を起こしていたり、合併症のリスクが高かったりする場合に診断されます。

どれだけ太っていても、合併症のリスクがなければ肥満症とは診断されません。

また、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病など、肥満症に伴う健康障害が出ていることも処方条件の1つです。

▼肥満に伴う健康障害の例

  • 耐糖能障害(2型糖尿病や耐糖能異常など)
  • 脂質異常症(血中コレステロールや中性脂肪の異常)
  • 高血圧
  • 高尿酸血症・痛風
  • 心筋梗塞、狭心症
  • 脳血栓症、一過性脳虚血発作
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患
  • 月経異常、不妊
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群、肥満低換気症候群
  • 変形性関節症(膝関節症や股関節症など)、変形性脊椎症
  • 肥満関連腎臓病

ウゴービの購入方法と通院の流れ

ウゴービを使用したい場合、まずは肥満症と健康障害(2型糖尿病など)の診断を受ける必要があります。

すでに肥満症・2型糖尿病などの肥満症に伴う健康障害の診断を受けている場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

【肥満症の診断を受けていない人】

  • 内科や肥満外来を受診する
  • 肥満症や2型糖尿病の診断を受ける
  • 診断後、ウゴービ取扱院の紹介を受ける

【肥満症の診断を受けている人】

  • かかりつけ医に相談する
  • ウゴービ取扱院への紹介を依頼する
  • 紹介先の病院で運動療法や食事療法を受ける
  • 必要があればウゴービの処方

なお、肥満症と健康障害の診断や治療を受けていても、運動療法・食事療法が未実施の場合はウゴービの処方が受けられません。

運動療法や食事療法を受けていない場合は、ウゴービ処方に優先して、半年以上の運動療法・食事療法が行われます。

ウゴービの購入方法と通院の流れ

【保険適用】ウゴービの自己負担額と薬価

ウゴービは保険適用(3割負担)の医薬品で、自己負担額は月額2,120~12,120円です。

1回の投与量自己負担額
(保険適用後)
0.25mg1回530円月額2,120円
0.5mg1回900円月額3,600円
1.0mg1回1,670円月額6,670円
1.7mg1回2,230円月額8,920円
2.4mg1回3,030円月額12,120円

※1か月を4週間として計算

ウゴービの使用は週に1回で、1か月あたり4回ほど使用します。

なお、ウゴービでの肥満症治療の際には、定期的な通院や運動療法・食事療法の併用が必要です。

そのため、薬代のほかに、栄養指導代・診察代・検査代などもかかります。

【ウゴービ】取り扱い病院の一覧リストと保険適用の施設基準

クリニック名住所
さっぽろ糖尿病
・甲状腺クリニック
北海道札幌市北区
北7条西2丁目8-1
札幌北ビル2階
仙台厚生病院
減量サポート外来
宮城県仙台市青葉区
堤通雨宮町1-20
日本橋れいわ
内科クリニック
東京都中央区日本橋3-2-15
ザ・レジデンス東京駅前1F
あおいクリニック東京都港区新橋6丁目16-10
御成門BNビル9階
池袋めぐ内科
クリニック
東京都豊島区西池袋1-3-6
アウルコート7F
東京医科大学病院
肥満外来
東京都新宿区西新宿6-7-1
新松戸中央総合病院千葉県松戸市新松戸3-116
関西医科大学附属病院
肥満症治療薬外来
大阪府枚方市新町2-3-1
白岩内科医院大阪府柏原市法善寺
四丁目10番24号
福岡山王病院
糖尿病・代謝
・内分泌内科
福岡県福岡市早良区
百道浜3-6-45
福岡大学病院
内分泌・糖尿病内科
福岡県福岡市城南区
七隈七丁目45番1号

ウゴービは、厚生労働省が定めた施設基準を満たす病院でのみ処方を受けられます。

施設基準のルールは厳しく、国内でウゴービの処方を受けられる医療機関は少ないのが現状です。

ウゴービ処方(保険適用)の施設基準
保健医療機関
かつ
指定の診療科
内科
循環器内科
内分泌内科
代謝内科
糖尿病内科
在籍「医師要件」を満たす医師
常勤の管理栄養士
その他の条件教育研修施設として
認定されている施設

厳しいルールが設けられているのは、万が一に重篤な副作用が出た場合に、適切な対応を受けられる病院が限られているためです。

なお、2026年現在は自費診療でウゴービを処方する医療機関も出てきています。

自費診療であれば、初回からオンライン診療でもウゴービを処方してもらうことが可能です。

ウゴービ取り扱いのオンライン診療と料金表>>

ダイエット薬を試すならウゴービと同成分の「オゼンピック」もおすすめ

国内ではウゴービと同成分の医薬品である、「リベルサス」や「オゼンピック」が流通しています。

ダイエット薬を試すならウゴービと同成分の「オゼンピック」もおすすめ

リベルサスとオゼンピックは、どちらも食欲抑制や体重減少の効果が期待できる薬です。

なお、リベルサスやオゼンピックには、保険が適用されません。

自費診療のためウゴービよりも高額ですが、処方条件が緩く、肥満症や糖尿病の診断がなくても処方を受けられます。

ウゴービとリベルサスの違いは投与方法

ウゴービとリベルサスはどちらも同じ成分の薬ですが、投与方法や使用頻度に違いがあります。

ウゴービとリベルサスの違いは投与方法

ウゴービは毎週決まった曜日に、お腹や太ももへ自分で注射します。

一方のリベルサスは、毎日起きてすぐに服用する内服薬です。

注射薬と内服薬にはどちらもメリット・デメリットがあるため、ライフスタイルに合わせて続けやすい方を選ぶと良いでしょう。

ウゴービリベルサス
減量
効果※
68週間で約15%26週間で-2.5kg
適応適応条件に
該当する人のみ
(肥満症など)
肥満症の診断が
ない場合でも
投与可能
薬代1回530円1回
300~350円
別途
費用
診察代
検査代
紹介状の依頼費
栄養指導代
調剤手数料
診察代
※無料の場合あり

※2型糖尿病治療剤 経口 GLP-1 受容体作動薬:経口セマグルチド(リベルサス®錠)の薬理学的特性と臨床試験成績などの研究結果より

リベルサスは保険適用外の薬ですが、1回あたり300円程度と安価なことが特徴です。

ウゴービとオゼンピックの違いは投与量

ウゴービとオゼンピックはどちらも同じ成分の注射薬ですが、投与量や保険適用の可否に違いがあります。

ウゴービは2.4mgまで投与量を増やせますが、オゼンピックは1.0mgまでです。

ウゴービとオゼンピックの違いは投与量

薬は、投与量が増えるほど効果が高くなるため、理論上はウゴービの方が高い効果が見込めます。

ただし、投与量を増やすと強い副作用も出やすくなる点には注意が必要です。

国内で行われた研究では、オゼンピック1.0mgでも4.4kgの体重減少と十分なダイエット効果が報告されています。

ウゴービオゼンピック
減量
効果※
68週間で約15%30週間で5.8kg
適応適応条件に
該当する人のみ
(肥満症など)
肥満症の診断が
ない場合でも
投与可能
薬代1回530円1回4,000円
別途
費用
診察代
検査代
紹介状の依頼費
栄養指導代
調剤手数料
診察代
※無料の場合あり

オゼンピックには保険が使えないため、薬代は高額になりがちです。

しかし、薬代以外の費用は抑えやすいため、初回の総額は同程度になると考えられます。

オゼンピックの販売場所(肥満外来/ダイエット外来など)

オゼンピックは、肥満外来やダイエット外来などで処方を受けられます。

また、最近では多くの病院が「オンライン診療」にも対応し始めたため、インターネット上で処方を受けられるようになりました。

スクロールできます
オンライン診療リベルサスオゼンピックウゴービ
イースト駅前
クリニック
詳細を見る>>
6,600円/月なし19,200円/月
DMM
オンライン
クリニック
10,890円/月24,200円/本19,800円/月
スマルナ10,890円/月24,200円/本19,800円/月
elife
(イーライフ)
8,650円/月26,900円/本24,980円/月

※税込み/自由診療※オンライン診療は医師の診療が必要となり、医師の判断によってはリベルサスやオゼンピックを処方できない場合があります。

ウゴービの禁忌と副作用のリスク

ウゴービには、特定の病気の場合に投与できなかったり、副作用があったりなどの注意点があります。

【禁忌】ウゴービを使えない人

  • 過去にウゴービ投与で過敏症を起こした人
  • ウゴービが原因で急性膵炎を起こした人
  • 妊娠中の人
  • 1型糖尿病の人
  • 糖尿病性昏睡の人
  • 糖尿病性ケトアシドーシスの人

【リスク】ウゴービの副作用

  • 低血糖(頻度不明)
  • 急性膵炎(0.1%)
  • 胃腸障害(5%以上)
  • 吐き気
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 便秘など

同成分のGLP-1受容体作動薬「リベルサス」や「オゼンピック」にも、同様の副作用があります。

副作用の中で特に起こりやすい症状は、吐き気や下痢などの胃腸障害です。

国内の研究では、GLP-1受容体作動薬の利用者のうち約3割は副作用の症状を経験したと報告されています。

胃腸障害は薬の投与を続けると、落ち着くことが多い症状です。

ウゴービ皮下注や値段に関するよくある疑問

ウゴービと、リベルサスやオゼンピックは併用できる?

ウゴービと、リベルサスやオゼンピックは併用できません。

併用できないのは、低血糖のリスクが高まるためです。

その他、多くの糖尿病薬はウゴービとの併用が禁じられています。

▼併用ができない薬一覧

  • ビグアナイド系薬剤
  • スルホニルウレア剤
  • 速効型インスリン分泌促進剤
  • α-グルコシダーゼ阻害剤
  • チアゾリジン系薬剤
  • DPP-4阻害剤
  • SGLT2阻害剤
  • インスリン製剤

糖尿病薬を飲んでおり、服用している薬の分類がわからない場合は、主治医に確認しましょう。

ウゴービは自由診療(自費)で買える?

2026年現在、自由診療(自費)でウゴービを処方するクリニックも増えています。

 保険診療では施設基準が厳しく、対応できる医療機関が限られますが、自由診療で処方するクリニックであれば、そこまで基準は厳しくありません。

ただし、自由診療であっても誰でも使える薬ではなく、医師が診察したうえでウゴービが必要と判断した場合にのみ処方されます。

ウゴービが保険適用になるのはいつから?価格はいくら?

ウゴービは、2024年の2月22日に保険適用の肥満症治療薬として処方が始まりました。

価格は、投与量によって異なります。

1か月目月額2,120円
2か月目月額3,600円
3か月目月額6,670円
4か月目月額8,920円
5か月目以降月額12,120円

※1か月を4週間として計算/保険適用のため消費税負担なし

ウゴービは個人輸入代行サイトで買える?

ウゴービは、製薬会社が一部の病院にしか販売していない薬のため、個人輸入代行サイトでは販売されていません。

もしも販売がある場合、偽物の薬である可能性が高いです。

偽物を投与すると、強い副作用が出たり後遺症が残ったりすることがあるため、購入は控えましょう。

ウゴービとマンジャロの違いは?

ウゴービとマンジャロの違いは、含まれている成分や保険適用の条件です。

薬剤成分保険適用
ウゴービセマグルチド肥満症
※その他の条件あり
マンジャロチルゼパチド2型糖尿病

ウゴービは糖尿病でも保険適用?

糖尿病を患っている場合でも、肥満症に該当しなければ、ウゴービは保険適用外(自由診療)です。

また、自由診療(自費)の場合、保険適用の条件である厳しいBMI基準や合併症の数の縛りはなく、医師の総合的な判断により処方が行われるケースもあります。

ウゴービの投与期間は?

ウゴービの投与期間は、長くても68週間(約15か月)です。

期間が定められているのは、68週間以上ウゴービの投与を続けた場合の安全性が確認できていないため。

なお、中止後6か月以上が経過し、医師が必要と認める場合に限りウゴービの投与を再開できます。

【参考文献】ウゴービの添付文書/最適使用推進ガイドライン等

参考文献一覧

  • ウゴービ添付文書
  • 最適使用推進ガイドライン
  • 医薬品インタビューフォーム
  • 肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメント
  • ウゴービに関する臨床試験のデータ
  • 主な肥満症治療薬

未承認医薬品等 異なる目的での使用:リベルサス・オゼンピックは、医薬品医療機器等法にて、肥満症やダイエット効果の承認を受けていない薬です。
入手経路等:国内医薬品販売代理店
国内の承認医薬品等の有無:国内でダイエット効果の承認を受けた医療用医薬品はありません。
諸外国における 安全性等に係る情報:低血糖・急性膵炎・胃腸障害の張り等のリスクがあります。
医薬品副作用 被害救済制度について:万が一重篤な副作用が出た場合は、 国の医薬品副作用被害救済制度の対象外です。

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