PFC-FD療法

PFC-FDとは、「Platelet-derived Factor Concentrate Freeze Dry」の略称で、日本語にすると「血小板由来因子濃縮物凍結乾燥」になります。患者さん自身の血液による自己修復機能を活用する再生医療であることは前出のPRP療法と違わないのですが、決定的に異なるのはPFC-FDには血小板が含まれません。その代わりにサイトカインが2倍に濃縮され抗炎症作用や組織修復作用がより期待できるものとなっております。PFC-FDを傷ついた箇所に注入することで自己修復機能を促し、痛みの軽減や傷ついた箇所の治癒を目指します。この治療の一般的なメリットは患者さんご自身の血小板から抽出した成分を注入するためアレルギーなどの副作用が少ないことです。また、PRPは凍結保存ができませんが、PFC-FDは一回の採血で複数回の治療が可能な量を確保でき、しかも約6か月の凍結保存が可能であるため、いつでも好きな時に治療が受けられます。ただし、採血してから精製までに3週間かかるため、PRP療法のように当日の治療(精製に1時間半ほどかかります)はできません。デメリットとしてはサイトカインの一部に炎症反応を誘導するものが含まれますので、注射による一般的な副作用(痛み、赤み、腫れなど)が起こる可能性はありますが、直接の害はありません。また、自己修復力に依存しているため、うまく修復プロセスが働かない場合があり、その治療効果に関しては個人差があります。

高濃度ビタミンC療法

当クリニックでは、自由診療にて、高濃度ビタミンC療法を行っています。ぜひ一度お試しください。
高濃度ビタミンC療法は、次のような症状に効果が期待できます。症状、治療内容によって、ビタミンCの1回の投与量、回数は変わります。
当クリニックで使用している高濃度ビタミンCは、酸化防止剤を不使用です。米国メリット社製より、正規代理店を通して輸入しているため、品質に関してもご安心いただけます。

PFC-FD療法の対象となる疾患

  • 変形性膝関節症
  • 変形性股関節症
  • 腱板損傷(五十肩、外傷性など)
  • 靭帯損傷(膝側副靭帯、前距腓靭帯など)
  • 筋腱付着部の炎症(腱鞘炎、ゴルフ肘、テニス肘など)

PFC-FD療法の注意点

  • PFC-FDは感染症検査(梅毒、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)、パルボウイルスB19(ただし、必要な場合に限る))で陰性の方のみ提供が可能です。血液検査の結果、加工作業ができないとなった場合は初診料と血液検査代金のみご負担をお願いいたします。(後述費用参照)
  • 悪性腫瘍を患っている方はお受けいただけません。
  • 体調の良くない場合や、血液の状態によっては、ごく稀に作製が出来ない場合もあります。その際には再度採血をお願いする場合があります。
  • 医療機関から血液輸送時に破損した場合、再度採血をしていただく必要があります。
  • 保存期間を過ぎた場合は破棄させていただきます。(保存期間は半年です。)

PFCの作製方法

血液を50cc程度静脈から採血し、セルソース再生医療センター(特定細胞加工物製造許可施設・厚生労働省認可)に搬送しPFC-FDを作成します。1回の採血でPFC 6ml作製できます。保存期間が6か月ありますので、関節腔内であれば1回で注入してもいいですし、1か月間を空けて2回に分けて注入することも可能です。希望により1回の採血量を100ccまで増やし、12mlまで作製することが可能ですが、料金は倍となりますのでご了承下さい。靭帯内や腱鞘内は1回の注射量が2cc程度ですので、2週間に1回の注射で計3回行えます。
※作成に3週間を要しますので、罹患部への注射は3週間以降となります。
※治療後の入院・手術は不要です。

治療前画像検査

初診時に膝関節あるいは股関節のX線写真および、膝関節や股関節、損傷した靭帯や腱のMRI検査画像を持参していただきます。手元に無く入手困難な方、もしくは6ヶ月以内に各検査未施行の方は、関連施設のみなと芝クリニックや近隣の画像検査専門医療施設で検査を受けていただきます(自己負担金なし)。

1X線検査

  • Kellgren-Lawrence分類のグレード2~4の変形性膝関節症であることを確認します。
  • 変形性股関節症重症度は前期股関節症→初期股関節症→進行期股関節症→末期股関節症に進みますが、初期股関節症と進行期股関節症が対象となります。

2 MRI(核磁気共鳴)

  • 膝関節では関節内の軟骨や半月板の損傷程度を評価します。股関節では関節唇や関節軟骨、大腿骨頭の変性などをチェックします。

3PFC投与

  • エコー下にて関節腔あるいは靱帯・腱鞘を確認してPFCを確実に投与します。

4術後検査

  • MRI(核磁気共鳴):術後経過の評価を行います。

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お支払いは原則、同意日となります。
クレジットカードでお願いします。

変形性関節症(膝、肩、股関節)や靱帯損傷に対する再生医療

PFC-FD(血小板由来因子濃縮物凍結乾燥)治療

患者さん自身の血液を採取し、血小板由来の炎症を抑えるサイトカインや軟骨組織を再生するサイトカインを濃縮抽出し、傷害組織や関節内に投与する再生医療

初回診察料 5,500円(税込み)
感染症検査 11,000円(税込み)
X線 膝関節X線 6,600円(税込み) 
MRI 片側 55,000円(税込み)
PFC-FD関節腔内注射 膝・肩関節 1回 6ml あるいは1回 3ml 計2回  165,000円(税込み)~220,000円(税込み)

股関節 1回 3ml 計2回  220,000円(税込み)
PFC-FD靱帯・腱鞘内注射 3回分 2ml×3  165,000円(税込み)

PFC-FD治療のQ&A

Q 効果が出るまでにどのくらいの期間が必要ですか?また、効果持続期間はどれくらいですか?
A
即効性はありませんが、1週間~6か月程度で組織の修復が起こるので、炎症が収まったり痛みが軽減したり効果が認められてきます。 効果や持続時間には個人差がありますが、1か月程度と短い方から、概ね3か月から半年ほど効果が持続し、最大で2年改善していたという報告があります。
Q 高齢でも受けられますか?
A
受けられます。慢性的な痛みに関しては、リハビリを併用した治療をお勧めします。
Q 安全性はどうですか?
A
ご自身の血液を採取後、清潔な状態でセルソース再生医療センター(特定細胞加工物製造許可施設・厚生労働省認可)に搬送しPFC-FDを作成しますので、安全であると期待できます。
Q 副作用はありますか?
A
ご自身の血液から精製するので、免疫反応などの副作用は少ないと期待できます。 一般的な注射治療と同じような注射部位に痛みを感じたり・赤くなったり・腫れたり・熱を持ったり・皮下出血を起こしたりすることはあります。これらの副作用は一時的なことが多く、1週間程度でよくなるのが普通です。
Q 治療後は献血はできますか?
A
自己の血液を使うPFC-FD療法ですので、治療後も献血ができることがメリットです。
Q いつから運動ができますか?
A
注射部位によって異なりますが、当日の運動やマッサージはお控えください。 特に大きな腫れや強い痛みが無ければ翌日から軽い運動していただくことは可能です。1週間後よりリハビリテーションを開始し、徐々に運動強度を強めていきます。通常、1か月ほどで症状の変化を実感できるようになります。

コラム

日本における変形性股関節症と再生医療

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