フリーアナウンサーのMさんが出産後の脱毛症で悩んでいるニュースがありました。出産後2~3か月で発症することが多いようです。原因はホルモンバランスの崩れ、特にエストロゲンホルモンが急激に減少するために、毛周期の休止期が延長し、その結果脱毛が増えるためと考えられています。その他、脱毛を助長する要因として、産後の急激な栄養不足や育児ストレスなどが挙げられます。半年ぐらいすると回復してくることが多いですが、長期に脱毛が改善しない方もおります。基本的にはミノキシジルの塗布による治療がお勧めです。局所投与であれば、授乳に影響はほとんどありません。栄養に関しては出産で消費してしまったビタミンB群、鉄、マグネシウム、亜鉛、葉酸などとタンパク質を十分に摂ることが大事です。育児ストレスは防ぎようがありませんが、家族が協力してくれているという安心感があるのとないのとでは違うと思いますので、受診されるときは家族同伴が望ましいでしょう。

犀星の杜クリニック六本木