自由診療の必然性と重要性―保険診療と比較して
保険診療と自由診療の違いを考えてみました。保険診療は厚生労働省がその検査や治療費の一部を健康保険で賄うと認めた診療です。一方、自由診療は診療内容が健康保険で認めていないものが含まれている場合、一切の検査、治療費用が全額自費負担になります。検査や治療の中には保険診療で認められるものが含まれていても、同日に診療費が請求できないため、別日に検査を施行する、あるいは薬を処方するしかありません。ではどうして、厚生労働省が認めない診療があるのでしょうか。特に新しく開発された診療はその安全性、有効性などを示すデータに乏しく、経過をみているということがあります。その他としては、こちらが重要なのですが、予防医療に関するものには保険を適応しないということです。つまり、私は保険診療は病気になってから行うものであり、自由診療はもちろん病気を治すという部分もありますが、大半は病気にならないようにするという医療と考えております。病気になるということは、栄養やミネラルやホルモンをはじめサイトカインなど体の恒常性を保つために必要な成分が、足りなくなるから起こるのです。いくら食事に注意したり、運動をしても加齢性変化にはかないません。今、40代、50代の方で無症状な方でも、あと10~20年後には必ずどこかしら、加齢性変化による体の不調が訪れます。補給はある意味、自分への投資だと思います。倍になって増えるということはありませんが、現状を損なうだけでも多大な損失が生じます。病気になってからではおしまいです。自分に足りないものを見出し、手遅れにならないうちに自分に投資しましょう。私の経験からそう提言させていただきます。
犀星の杜クリニック六本木