当院で採用しているPFC-FD(血小板由来因子濃縮物を凍結乾燥したもの)は靭帯損傷や外傷性や加齢性のあらゆる変形性関節症が対象です。自身の血液から血小板に由来するサイトカインを濃縮抽出し、自身の組織内に注入する治療です。血小板由来のサイトカインは主に細胞増殖を促進するものが多く含まれ、傷害を受けた靭帯、関節軟骨や半月板を修復します。この中には炎症を抑えるサイトカインも多少含まれるため、痛みも改善します。PRP(多血小板血漿)との違いは含まれているサイトカインの種類は同程度でありますが、PRPには血小板や白血球が含まれているため、凝固を起こしたり、炎症や組織分解を引き起こす恐れがあります。その点、PFC-FDにはそういった細胞成分が取り除かれているので、心配がありません。最近はPRPでもできるだけ細胞成分を除去したAPSが開発され、副作用が軽減されてきましたが、PFC-FD2回分とAPS1回分がほぼ同額ですので、即日投与ができない欠点はありますが、PFC-FDの方がリーズナブルなので、お勧めします。

犀星の杜クリニック六本木