東野圭吾さん原作で、映画化された話題の作品です。内容は一言でいうと雑貨店の主人が悩み相談に回答するという単純なものなのですが、悩みに対し実に真面目に本音で、かつ核心をついた回答をしているのです。その内容は偏見にとらわれない、相談者自身の立場に立ったものとなっています。相談者はその回答を真摯に受け止め、自分の将来を見つめていくのです。そして、自分の過去を振り返り、結果オーライに納得します。この一部始終はわれわれ医師にも通ずるところがあります。患者さんの訴え(悩み)を良く聞き、患者さんの社会的背景(立場)で考え、的確かつ適正な診断と治療を提供する、そこに思い込みや固定観念があっては診断や治療が誤ってしまう可能性がある。まさに「ナミヤ雑貨店」そのものです。私は「みなと芝クリニックの奇蹟」を目指していきたいと思います。

犀星の杜クリニック六本木