「気付いたときにはすでに手遅れ」を防ぐために

米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターで
がん治療の最先端研究に携わった医師が
脂肪肝から肝炎、肝がんへ進行するメカニズムから対策まで詳しく解説

脂肪肝とは肝臓に30%以上の中性脂肪がたまった状態のことです。
飲酒が原因のアルコール性の脂肪肝と、飲酒が原因ではない非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD/ナッフルディー)があります。

日本人の3人に1人が脂肪肝であるといわれており、推定2千万人の患者がいるとされています。脂肪肝は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などを併発するメタボリックドミノの始まりの状態と考えられています。

近年ではメタボリック症候群に伴うNAFLDが注目されています。
NAFLDの一部は「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」へと移行し、さらに肝硬変や肝がんへ進行することがありますが、健診で脂肪肝と診断されても医療機関を受診しない人が多くいます。

しかし脂肪肝にしても肝がんにしても進行してしまうとどんなに最先端の医学をもってしても治すことは難しく、脂肪肝だと分かった段階で食事や運動を見直し、かつ適切な薬物療法や健康観察を継続することが健康な肝臓を取り戻す近道となります。

それには何よりも、脂肪肝という病気の深刻さを知る必要があります。
本書では、臨床と消化器がんを研究し、米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターでがん治療の最先端研究に携わった著者が、脂肪肝の基礎知識とともに肝炎、肝硬変、肝がんへと進むメカニズムについて詳しく解説し、最新の治療法も紹介しています。

脂肪肝の恐ろしさを理解し、健康な肝臓を保つための対策や治療法を知ることができる一冊です。

犀星の杜クリニック六本木